校長の東です。
先日、こんな内容をXにポストしました。
「歌が上手い人」は、歌っているのと同じくらい「聴くこと」をしてます。
自分の声をどうにかしようとするのをやめて、伴奏のベースやドラムを聴く。
その間を感じる。
すると、妙な力みが抜けて楽に歌えることがある。
無意識に聴けるように、「気にする」のも立派な練習です。— ボイストレーナー🎤東 幸太朗(アズマ コウタロウ) (@kotaro_utauma) May 21, 2026
いつもより少しですが、多く反応をいただいたので、今回はこれを掘り下げてコラムにしてみます。
■歌うことに集中しすぎると、力む
練習をしているとき「上手く歌わなきゃ」「声を出さなきゃ」と意識が自分の声に向き過ぎることがあります。
誰もが無意識にやってしまうことです。
でも、声に意識を集中しすぎることで、体に余計な力が入ってしまいます。
力が入ると、ノドや体が固まる。
固まると、声が出し難くなる。
結果「何か、上手く声が出ないな」という状態になってしまいます。
で、レッスンの中で、こんなことを試してもらうことがあります。
「片足立ちで歌ってみてください」と。
※やったことある!って生徒さんいますよね(笑)
片足立ちでバランスを保とうとすると、意識がそこに向きます。
「倒れないようにしなきゃ」という方に、リソースが使われる。
すると、声を出すことへの余計な力みが、スッと抜けて、楽に声が出ることがあります。
これはひとつの例ですが「声以外に意識を向ける」ことで、無駄な力みを取り除く方法は色々あります。
■「聴く」ことに、リソースを使う
そのひとつが、伴奏をしっかり「聴く」ことです。
歌いながら、ドラムのリズムを聴く。ベースラインを聴く。
音と音の「間」を感じる。
聴くことに意識を向けると、声に向いていた余計な力みが自然と抜けやすくなります。
さらに、リズムを聴いていると体が自然に動きやすくなり、音楽にノれるようになります。
「音楽を聴く→音楽にノる→歌う」という流れが、自然にできている状態・・・
これが本来あるべき姿なのですが、意外とうまくできていない人が多いです。
歌が上手い人は、これを無意識にやっています。
自然な動き、自然な表情で歌っている人は、ほぼ例外なく音楽にちゃんとノっています。
■「気にする」ことから始める
「無意識にできる」のが理想ですが、最初から無意識にはできません。
まずは、意識的に「気にしてみる」ことからスタートしましょう。
さらに、歌の練習をするときだけでなく、普段から音楽を聴いているときにも、ノることを意識してみてください。
頭を軽く揺らしてみる。
足でリズムを刻んでみる。
鼻歌を歌うときですら、ドラムやベースを意識してみる。
想像よりもかなり良い練習になります。
■変化は録音で確認する
こういった練習は「なんとなく感じが分かった」で終わらせず、録音して確認するのがおすすめです。
「今までよりも声が伸びているかも」とか「抑揚がついているかも」と感じられれば成功です。
変化は、その場で体感するより、録音を聴き直したときにはっきり分かることが多いです。
また、録音を聴き返すことで、改めて変化を「理解」でき、その変化の再現性を高めることができます。
音楽をゴキゲンに、体全体で感じる。ノる。
歌の練習というと、どうしても「発声」「音程」「リズム」に目が向きがちですが、「聴く」ことも、歌唱の大きな土台になっています。
日常の中でも、少しだけ「聴く」こと「ノル」ことを気にしてみてください。
それだけでも、とても良い練習になりますよ。
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