校長の東です。
先日、某高校の生徒さんから連絡をいただきました。
「総合的な研究の時間」という授業で、「J-POPにおいてどのような要素が人を魅了するのか?」について実験を検討しているので相談と取材をさせてほしいとのこと。
「なんて面白そうなことを思いつくんだ!凄い!」と驚き、二つ返事で取材を了承しました。
取材内容については、ここで公開することはできませんが、やはりとても興味深くて面白い内容でした。
で今回は、僕なりの「歌における、人を魅了する要素」を簡単にですが、コラムにしたいと思います。
■奥が深すぎる!
「歌のどの要素が聞き手を魅了するのか?」
当然ですが、ちゃんと考えようとすればするほど、すごく複雑で奥が深い内容。
様々な要因が複雑に絡み合っていて「コレだ!」とは、中々絞りづらいです。
特に大きく関わるのは「時代」と、その流れです。
芸術とされるものは、その時代の状況、価値観に大きな影響を受けます。
例えば「美しい」の基準も変われば、「美しい」の価値も変わる。
「美しい」を競っている時代がある程度成熟すると、カウンターを喰らわす別の価値観が誕生し芸術の価値基準が揺らぎます。
その繰り返しの中で、芸術は進化と発展を遂げてきています。
■現代の価値基準
時代の流れの中で、音楽(歌)の現代の価値基準はどのようなものでしょう?
「美しいもの」「かっこいいもの」「可愛いもの」「汚いもの」「無機質なもの」「馬鹿げたもの」「英語圏以外の言語のもの」・・・
ありとあらゆるものが存在し、それぞれの支持者がそれなりの数存在し成立しています。
まさに多様化の時代、音楽の価値基準もまた多様化の真っ只中です。
さらにテクノロジーの進化、SNSの存在、ショート動画の主流化により、より多様で複雑になっています。
「歌のどの要素が聞き手を魅了するのか?」
あまりの多様化に、この問いにすらたどり着けません・・・
■いつの時代も
しかし、あえて「コレだ!」と考えを出したいと思います
時代に左右されない、なるべく普遍的な要素。
それは「歌声」です。
「歌声」の持つ力が、いつの時代も「人を魅了」していると思います。
「美しく」「力強く」時に「か細く」、「深く」「高く」「可愛らしく」「荒々しく」・・・
「歌声」は、僕たちが普段話している声とは別物です。
歌を聴いた時「イイなぁ」と本能的に感じる時、歌い手は「歌声」を使っています。
「イマイチだなぁ」と感じる時、上手に「歌声」を使えていません。
個性的な「歌声」に僕たちは驚きます。
甘い「歌声」に僕たちは耳を傾けます。
激しい「歌声」に僕たちは心を揺さぶられます。
■「歌声」を磨くレッスン
今回も、自分なりに色々なことを考えました。
そして、「歌のどの要素が聞き手を魅了するのか?」は、「美しさ」「上手さ」などではなく「歌声」そのものだと、自分なりに答えを出しました。
僕たちが行っているレッスンは、主に「上手くなりたい」という思いに応えるものです。
その「上手さ」とは様々な要素を含んでいますし、その人によって異なる場合があります。
しかし、「歌声」を確立させること、磨くこと、操ることについては、どの生徒さんにとっても共通していることなんだと、改めて思いました。
これを読んでくれている方の、好きなアーティストの「歌声」はどのようなものでしょうか?
ご自身の「歌声」を自覚したことがあるでしょうか?
普段の話し声とは別の「歌声」です。
自分だけの「歌声」を知りたい方、探して見たい方は、お気軽にレッスンにお越しくださいませ(笑)
全力でお手伝いします。
★KeepSinging★
LINEから予約OK