先日、ナナイロYouTubeにアップした、「舌のポジション」についての解説動画。
さらにその解説と補足をしたいなぁ・・・
ということで、コラムにまとめます。
そもそも、【ミニボイトレ動画】として、数秒の動画をアップしていたものを、
ちゃんと解説しようと思って、さらに動画にしたのですが、
やっぱりそれを解説したくなるという・・・
そういう性分なんですね・・・
さて、今回YouTubeにアップした動画は、コチラ!
ということで、解説と補足をしていきます!
①問題の「ミニボイトレ動画」の解説 → 1:27〜
「o(オ)」の母音で、
・舌が前にある→高い響きが強調される
・舌が後ろにある→低い響きが強調される
※「舌が前にある」とは、舌先が舌前歯の裏に触れている状態
※「舌が後ろにある」とは、舌先が舌前歯の裏から離れている状態
「a(ア)」も同様。
動画内のデモンストレーションで、お分かりになると思います。
舌を後ろに引くと、低い響きが強調され、
・声が暗くなる
・声がこもる
・ピッチが低くなる
などなど、様々なデメリットがあります。
さらに、舌が後ろに引いてしまう原因は、主に2つ。
⑴発生時の舌、アゴ、ノドの力みによって舌を後ろに引いてしまう。
⑵日常会話では、「a(ア)」と「o(オ)」は、舌を引いて発音するため、歌唱でもそのようにしてしまう。
以上が主な原因です。
歌唱中の発音は、日常会話の日本語の発音とは異なるという点が、非常に重要です。
歌唱中、日常会話のように発音してしまうと、歌が、たどたどしく、子供っぽくなります。
(※YouTube【ガチレッスン】シリーズの、Part.1でこの辺りを修正しているところがありますので、気になる方はご覧ください→動画はコチラ!)
ですので、舌は前にあるのが理想なのです。
▶︎補足1
動画内で、表現の一つとして、「舌を後ろに引いてしまうのもアリ」と言っていますが、
日本人アーティストは、曲の要所で、舌を引いて歌っている場合があります。
(※海外アーティストの場合、舌を引いている所はあまり見かけません。)
例えば、高音が強烈なSuperflyさんは、毒々しいまたは、重い低音を表現する時に、舌が後ろにあり、重くて深い声を演出している時があります。
Bz’の稲葉さん、桑田佳祐さんなどの、独特の響きや歌声は、舌を引いていることが原因だと思われます。
また、今回、例として歌ったOficial髭男dismさんも、軽くて伸びやかな高音をメインで歌い、それと対照的に曲の後半に1ポイント唸るように高音を出す時など、舌が奥に入っています。
「あのシンガー、アーティストはどうなんだろう?」
など、疑問があれば、動画などで歌唱中の口をチェックしてみてください。
舌の位置も、その他にも色々な発見があるかもしれません。
▶︎補足2
動画では、頬を指で弾いてピッチの違いを紹介していますが、これと同じことが、ノドでも起こっています。
つまり、響きの違い、ピッチの差は、ノドの空間も関係しているのですが、話が複雑になるため今回は、省いています。
なお、大前提として、
音が響く空間が狭くなる(舌が前にある)と、高い響きが強くなります。
音が響く空間が広くなる(舌が後ろにある)と、低い響きが強くなります。
この知識は、声の響きを考える際、非常に重要なポイントになります。
②「Pretender / Oficial髭男dism」で実演!→ 4:03〜
曲の高音で「a(ア)」と「o(オ)」を、多用するため、わかりやすいかと思い選曲しましたが・・・
とにかく高くてしんどい・・・
さて、解説!
まずは、サビの入り「グッバイ」と、途中の「痛いや〜」のくだりです。
ここで、舌の位置を変化させて歌っていますが、この違いは、
舌が前か後ろかというより、
下の前歯の裏に舌先をつけているか、つけていないか
それだけの差です。
つまり・・・
感覚的に1cmもポジションを変えていません。
それで、これだけの差が生まれます。
そして、こういう発声の人は、非常に多いです。
次に、実際にサビを半分歌います。
まずは、舌が前にあるバージョン。
正直、あんまりちゃんと歌えてませんね・・・(苦笑)
▶︎補足3
舌を前に出すと、ノド仏も上に上がりやすくなります。このデモンストレーションでは、ノド仏も一緒にやや高い位置にあり、声に豊かな響きが乗っていません。
本来は、舌の位置とは別に、ノド仏はもう少し低い位置にあった方が理想です。
これは、訓練で可能になります。
次は、舌が後ろにあるバージョン。
明らかに、声がこもってピッチも低く、高音が上がりきれていないのがわかります。
(※ちなみにこれも、舌を下の前歯から離しただけ。つまり、数㎜しかポジションを変えていません。)
▶︎補足4
今度のデモンストレーションでは、逆に舌の位置が後ろになったことで、ノド仏も一緒に低い位置になっています。
ノドの空間が広くなり、さらに声の低い帯域が強調されたため、高音を出すために様々な発声の崩れが連動して起こっています。
声の響きが暗く、低くなっているため、それを反射的に、または無意識にそれを解消しようとしているのです。
このように、発声は、たった一つの崩れが全体の崩れに繋がります。
自分はそれなりに器用ですので、曲がりなりにも何とか歌いきっていますが、
ある程度の、テクニックが無い方にとっては、もっと叫んでしまったり、声がひっくり返ったりして、苦しくて歌い切ることが難しいと思います。
(※別に自慢するつもりは無く、訓練していないと、もっと大変ですということが言いたいのです。ご了承ください・・・?)
「舌のポジション」について、さらに深く解説と補足をしましたが、いかがだったでしょうか?
たった一つのことですが、複雑に色々なことと絡みあっているため、レッスンでは、それを解きながら、解決していきます。
まだ、「ミニボイトレ動画」の解説動画は、続きますので、コラムとともに、楽しみにお待ちくださいませ♪
それでは、また〜?
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